川崎医療生活協同組合 久地診療所 KUJI CLINIC

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「No.14 インフルエンザの予防法」掲載しました。

2018/02/13

今年は例年以上にインフルエンザ猛威を振るっていますね。
我が家でも1月末に子どもがインフルエンザB型にかかり、その1週間後に夫がインフルエンザにかかりました。

今回は家族や周囲の人がインフルエンザにかかった時、自分にうつらないために気をつけることについて、お伝えしたいと思います。

    1. 予防接種をする
      ただし、抗体がつくまでに2週間程度かかると言われているため、家族がかかってからワクチンを打つのでは遅く、あらかじめ打っておくことが大切です。予防接種は発症する可能性を減らし、発症しても重い症状になるのを防ぐと言われています。

       

    2. 食事をする場所、寝る場所など生活空間をできる限り分ける
      まだ子どもが小さい場合、なかなか一人で食事をさせたり、眠らせたりする、いわゆる“隔離“は難しいかもしれませんが、少なくとも、咳を直接あびないような配置を心がけるのが良いかと思います。

       

    3. こまめに手洗い・うがいをする
      私自身、毎日多くのかぜやインフルエンザの患者さんを診ていますが、感染者を診たらその都度、手を洗ってアルコール消毒をし、うがいもするように心がけています。インフルエンザウイルスはノロウイルスと違ってアルコール消毒が有効なので、こまめに消毒するのが良いでしょう。

       

    4. 室温・湿度管理を心がける
      「室温20度以上、湿度50~60%で空気中の感染力が下がる」と言われています。特にインフルエンザウイルスは多湿を嫌うため、こまめに水分を摂って、のどの粘膜を潤わせておくのが良いでしょう。

       

    5. 1時間に1回程度、短時間でも、部屋の換気を心がける.
      咳やくしゃみで出てくるインフルエンザウイルスは、2-3時間は空気中を漂っていると言われています。室温が下がりすぎない程度に換気できると良いでしょう。

       

    6. 栄養と睡眠を十分にとり、抵抗力を高めておく
      睡眠不足などで疲労がたまっている時には当然、風邪を引きやすくなるため、十分な休養を心がけることが大切です。

       

    7. 咳が出るときは、患者さんにマスクを正しくしてもらう
      一般で使われているガーゼマスクや不織布マスクは、飛沫が拡散するのを抑える効果はありますが、インフルエンザウイルスは非常に小さいため、マスクをしているからといってうつらないわけではありません。感染予防のためにマスクをする場合にはN95マスクという目の細かいマスクを正しく着用する必要があります。

       

    8. 抗インフルエンザ薬を予防内服をする
      受験を控えている、などでどうしてもかかりたくない場合には、抗インフルエンザ薬を予防内服するという手もあります。ただし、診療代も薬代も自費となるため、7000~10000円程度お金がかかります。また、薬の副作用もあるため、その点も注意が必要です。

以上、簡単ですが、うつらないための対策を挙げてみました。
まだまだ寒い日が続きますが、皆様が元気に過ごせますように!

医師J.M.

参考文献:
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/dl/leaflet20110208_01.pdf
出典)厚生労働省ホームページ